変わりゆく街
新しいビルが建つとき、
この建物は未来永劫になくなることはないものと錯覚します。
コンクリートのビルならば余計に、
永遠の強さを感じてしまうのかも知れません。
でも、
どんな建物でもいつかはなくなる時がやってくるのですねえ。
最近まで当たり前のように立っていたビルが、
今日通りがかるとびっくり、
きれいになくなっていました。
途端に元の姿がイメージすらできません。
老朽化が進んだのでしょうか?
建物自体は大丈夫でも、
配管が古くなり機能不全に陥ったのかも知れません。
何となく臓器は大丈夫でも、
動脈硬化で血管が詰まってしまった人に似ている気がします。
形あるものはいつか崩れてなくなるという ——、
盛者必衰の感慨で思わず立ち尽くしてしまいました。
程なく新しい建物が建つのでしょう。
あるいは、パーキングなのか。
いくらなんでも畑にはならないと思いますが。
数か月先には、
新しい街並みを当たり前のように歩く
おチュウの姿を想像しました。
でもそのおチュウとていつかはいなくなってしまうのでしょう。
これも確かです。