関東煮の権兵衛でひと時を過ごす

裏天満の象徴的存在だと常々思っている、関東煮の権兵衛に立ち寄りました。長年気になっていた店ですが、ついにここでビールを飲みながらおでんを食べひと時を過ごしました。暖簾をくぐってみると、なんとなくレトロ感漂う懐かしさが込み上げてきて、本来のおでんを感じさせるノスタルジックななにかを味わうことができました。ここはまだ昭和がしっかり存在していそう。

関東煮とおでんが同じかどうかという議論もありますが、関西人から見て関東にあるおでんを関東煮と呼んだのではという説をおチュウは信じているので、同じものという認識です。見た目も同じだし、関東と関西で若干具は違いますが、それは単に生活環境の違いであって、基本的形態は類似しています。

で、裏天満の交差点です。

午前中に通ると、なんの存在感もなく、普通に角を曲がってJR天満駅の方へ。あれ、どこだっけ?というほど、店の痕跡がありません。

それが夕方になると、やたら目につく赤の暖簾が垂れ下がり、いつの間にか出っ張ったスペースが出現。関東煮の具材がぐつぐつと ‥‥。その頃にはもう客が何人も立ち飲みしており、話し声が聞こえてくる。

暖簾で上半身は隠れているので、中の様子が分からず何となく入りづらい。ということで、また今度にしよっと。‥‥で、通り過ぎてしまう。そんなことを繰り返すこと、7年近く。もうそろそろ入っておかないと。時々垣間見えるおばちゃんも結構歳みたいだし。

ということで、やっと行きました。

午後四時半ころ。暖簾くぐると、奥におばちゃんがいて一言、5時からですあっ、そう。また

仕方ないので、その日は引き下がり、別の日に再びトライ 5時10分ごろ暖簾くぐると、すでに男女二名がビール飲んで、おでんパクついている。

すかさず、ビール キリン?アサヒ? キリン 

どうも奥の張り紙ではビール一本500円らしい 

適当に取ったらええの? いえ、取ります。 

じゃあ、土手焼き、こんにゃく、はんぺん ‥‥という調子で開始。

少し遅れて、おじさん2人ずれも。常連らしい。

卵の出汁浸みこんだやつ まだ浅い そう、じゃあちくわ ‥‥みたいな会話で、横で大声で話し出す。

そのうち、おチュウのビールもなくなり、お暇することに。

いくら? えーと800円

それにしても、ペラペラの暖簾の布一枚隔てただけで、中から外を見る景色はずいぶん違う。枠内で立っているだけなのに、ちょっとした昭和の世界観 おでんも旧来のおでんのにおいがして懐かしさを感じたおチュウです。