イノコヅチと野良犬たちのその後
かつて町のあちらこちらで野良犬を見かけました。
秋ともなると、草叢から急に現れて、
体のあちらこちらにイノコヅチの実をくっつけていました。
あの野良犬たちはどうしたのでしょう。
道すがら、
植え込みの中にイノコヅチを見つけ
ふとあの犬たちを思い出しました。
イノコヅチの実はおチュウたちも往生しました。
草叢で遊んだ時も、
セーターやズボンにパラパラとくっ付いてなかなか取れてくれない
ひっつき虫の代表格で厄介な代物でした。
その後、環境の激変に耐え野草はたくましく生き延び、
今でも目の前に生えています。
それに引き換え、
野良犬たちはどうしてしまったのでしょうか。
ペットとしての犬は隆盛を極め、
公園や道路でご主人様に連れられた姿を普通に見かけますが、
あの何とも言えない雑種のぶち公たちは
どうしたのでしょうか。
如何にもいろんな血が混ざってますという風体の犬たち
それに比べて、
今のペットは人気にブームがあるのでしょうか。
とにかく道を歩いている犬たちは、
トイプードルに代表される由緒正しい限られた種類の犬しか見かけません。
スピッツやコリーたちもどこかに行ってしまったようです。
犬は時代によりいろんな種類が登場しますが、
イノコヅチは相変わらず昔のイノコヅチのままのようです。