遅い朝

昨夜来の雨で、

空にはまだ低い雲が垂れ込めているようです。

伊丹に向かい着陸態勢に入った機体が、

音の方向には確認できません。

午前七時過ぎ、

いつものように歩いていると、

まだ街灯や車のフロントライトがついたままで、

ところどころ店内の灯りも目立ちます。

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いよいよ冬が間近に迫っている、

そんな気配を感じました。

どんよりした雨雲が、

両肩に重くのしかかってくるような圧迫感を感じつつ、

路面に残った水たまりをよけながら、

先を急いでいました。

靴が雨水で湿り指先に到達した瞬間、

じめっとした感触と共に、

小学生の頃似たような天候の朝、

始業時間に間に合うように

田圃の畦道を急ぐ

おチュウ少年の姿を思い出していました。


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