伊賀の影丸のごとく
赤信号になり、
しばらく待つことになりました。
ほんの数分だけど、
見る見る人が増えあっという間に百人程度に膨れ上がり、
青信号に代わるや否や、
横断歩道にわれ先にと殺到します。
ここは梅田のJRと阪急を結ぶ横断歩道
流れに負けないようにおチュウも頑張り歩き出すと、
向こうからも人の波が押し寄せ、
ぶつかる直前で素早く相手の動きを察知して、
体を交わしては通り過ぎてゆく。
その切れ味は忍びの者を彷彿とさせる見事さです。
ラッシュ時などさらに動きが加速されるのです。
都会の人は運動不足などと、
そんなニュースが時々放映されますが、
それは違います。
この交差点での緊張感と一瞬の身のこなし、
これぞ研ぎ澄まされた忍法の一種に他なりません。
おチュウも伊賀の影丸のごとく、
気配を消し前方の脅威に集中しながら