サンドイッチの記憶
子供のころ、海南から路線バスに乗り和歌山市内の本町二丁目まで行き、
丸正百貨店に連れて行ってもらうのが楽しみだった。 😉
当時、丸正百貨店は和歌山随一のデパートであり、田舎の人間にとって憧れたった。
近辺には、紀陽銀行本店や本の宮井平安堂、ブラクリ丁などがあり、
おそらく和歌山市の中心地であったのだろう。
海南は隣町だが路線バスで1時間程度の距離だったと記憶している。
最寄りのバス停が始発であったため、いつも最前列の良い席に座ることができた。
よそ行きの服を着せてもらい家族4人朝から出かけるのだが、まず丸正で遊んだ後、
昼食はブラクリ町近くのとんぶんでとんかつを食べるのが最上のご馳走!
ブラクリ町を散策し、喫茶レインボーで休んだ後、再び丸正に立ち寄りサンドイッチを買って帰った。
パンが柔らかく適度にマヨネーズが効いていてとてもおいしかったのを記憶している。
後の人生は、あのサンドイッチの味を背負って生きているともいえる。 😀
つまり、いつどこでサンドイッチを食べるにしても、丸正のそれとの優劣を考えてしまう。
つまり、サンドイッチ評価の指標となってしまった。
もっとも、丸正に行けたのはおそらく数ヶ月に一度程度だったのだろう。
当時父親は本町二丁目の紀陽銀行に勤務していたから、丸正とは目と鼻の先、
休日にもかかわらず朝からまた出勤するようなもので、内心うんざりしていたのかもしれない。
まだ小さかったため、そんなことには考えが及ばなかった。 😕

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