立ち食いうどんを愛す

めっきり食べる機会が減ってしまったのですが、今でも時々立ち食いうどんに行きます。

それは駅ホームかもしれないし、商店街のちょっとしたスペースで営業している店かもしれません。

不定期に気が向けば入ります。

そして、店内のカウンターでうどんを啜りながら、外を行き交う人を目で追ったりする。

そんな時、必ずきざみうどんと決まっているのですが、

刻んだアゲから染み出す汁が口の中に行き渡る感触がたまらなく好きで、

いつもこれです。

客はほぼおっさんたち、混雑している店内に身を置き、しばし大衆おチュウとして佇む……。

しかし、しばしの時間はすぐに終わりを告げます。

きざみうどん一杯食べるのにさほど時間がかかるわけもなく、あっさり返却口に鉢を戻して店を出る。

その瞬間リセットされた自分を意識するのですが、

ちょっと生まれ変わった気分になったようで……

こんなこともう40年近く続けているのです。