遠のくいにしえ感
天橋立に知恩寺というお寺があり、
扇子のようなものが木の枝にぶら下がっていました。
独特のおみくじのようですが、
由来はさておき ‥‥、
いにしえの風情を醸し出している場所に違いありません。
ちょっとした旅情に浸りながら、
ゆうチュウさんと辺りを散策しました。
ところが、旅館に到着すると
ペッパー君がお出迎えです。
そういえば、駅にもペッパー君がいて愛嬌を振りまいていました。
年々進化する科学技術で
いにしえとの距離が開いているようです。
おチュウが子供の頃には
まだ生活の一部にいにしえが生きていましたが、
年々日常から排除されて、
先ほど見た松の木の扇子がなんとなく生活感のないお飾りに見えてしまいます。
本来は人々の願いという感情の詰まったもののはずですが ‥‥
ただ、ペッパー君の会話がまだ人間社会の水準ではなく、
その点だけ、少し安心しました。